はっきりとUFOを見たことがある。
若かりし頃のこと。真夜中に何気に外へ行きたくなった。
自転車をこいで出たのだが、
その時ダイナモのブーンという音がなぜか気になったのを覚えている。
こんもりと茂った木々の多い住宅街を走りながら、
ある場所で、ふと夜空を見上げた。
そうしたら、頭上をオレンジ色に美しく発光した物体が、
すーっと、音もなく飛んでいったのだ。

かなり低空だったのだろう、
イラストのように斜めから見る形で、機体の輪郭まではっきりみえた。
とにかく静かに飛んでいる...それが印象的であった。
怖いという感覚はまったくなかった。
とにかく美しいと思った。
今から思うと、夜に出かけたくなった理由もわからないし、
目撃したロケーションもタイミングも絶妙だった。
周囲は住宅地で高い木々も多く、ちょっと場所がずれたら、
絶対に見れなかったと思う。
なんで自分に見せたのだろうかと首をひねった。
当時は東京の世田谷区に住んでおり、
UFOって、こんなところでも低空で飛べるのかと不思議だった。
それに、UFOと言えばなんてたってアダムスキー型だろう、
なんて勝手に思っていたので、
あんなシンプルなタイプのUFOを真近かに見たのが意外であった。
そんなわけで、自分にとってUFOはまったく当り前の存在である。
しかし、特にUFOマニアというわけではない。
現在では関心もないのでとんと見かけない。
というか、変な光体をみてもなんだろうねでおしまいなのである。
世の中は、未だにUFOの存在あるなしの議論しているけど、
進歩というものがまったくないと思う。
今では地球製のUFOもたくさん飛んでいるというから、
話しはさらにややこしくなる。
おそらく誰でもUFOを見ているのだと思う。
ただ素直に認めようとはしていないだけのではなかろうか。
マトリックスが壊れるのが怖くて。
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