芥川龍之介の作品に「蜘蛛の糸」というのがある。
国語の一般常識なので、あえてここにストーリーを紹介するまでもない。
とにかくこれも書けという印象があるので書くが、
おいおれは「陀多」(かんだた)なのかよ?
「ある日の事でございます。
御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、
独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。
池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、
そのまん中にある金色の蕊(ずい)からは、
何とも云えない好い匂いが、絶間なくあたりへ溢れて居ります。
極楽は丁度朝なのでございましょう。
やがて御釈迦様はその池のふちに御佇(おたたず)みになって、
水の面を蔽(おお)っている蓮の葉の間から、
ふと下の容子(ようす)を御覧になりました。
この極楽の蓮池の下は、丁度地獄の底に当って居りますから、
水晶のような水を透き徹して、三途の河や針の山の景色が、
丁度覗き眼鏡を見るように、はっきりと見えるのでございます。
するとその地獄の底に、陀多(かんだた)と云う男が一人、
ほかの罪人と一緒に蠢(うごめ)いている姿が、御眼に止まりました
・・・・」
週末(終末)の名作文学の読書もよいものである。
上空のUFOから下界の人間を観察していると
こんな感じなのかなとも思う。
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